農地を宅地へ転用し売却する手順と注意点とは?

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農地を宅地へ転用し売却する手順と注意点とは?

農地を宅地へ転用し売却する手順と注意点とは?

農地を所有されている方の中には、耕作を続けることが難しかったり、管理に手間がかかるため、どのように活用・売却すれば良いか悩んでいらっしゃる方もいるかもしれません。
農地は、その性質上、売却に際して特別な規制が伴うことがあります。
しかし、所定の手続きを経て宅地へと転用することで、より幅広い選択肢が開ける可能性があります。
今回は、農地を宅地として売却するための一連の流れや、その際に知っておくべき重要なポイントについて解説します。

農地を宅地へ転用し売却する手順は

転用許可申請と売却契約

農地を宅地へ転用して売却する場合、まずは農地売買の実績が豊富な不動産会社に相談することが推奨されます。
その後、買主様と売買契約を締結しますが、この契約は農地転用の許可が得られることを条件として結ばれるのが一般的です。
許可が得られなかった場合は契約が無効となるため、書面でその旨を明確にしておくことが大切です。

買主様との契約締結後、農業委員会へ農地法第5条に基づく転用許可申請を行います。
申請には、許可申請書、土地の登記事項証明書、位置図、公図の写し、事業計画書、資金証明書など、自治体によって異なる様々な書類の提出が必要です。
申請から許可が下りるまでには、一般的に1〜2ヶ月程度かかることがあります。

宅地化後の登記と精算

農業委員会より農地転用の許可が下りると、交付された許可証を法務局に提出します。
ここで、所有権移転登記(本登記)の手続きを行い、買主様へ土地の所有権が正式に移転します。
登記が完了すると、買主様から売買代金が支払われ、取引は完了となります。

なお、所有権移転登記の仮登記は、必須ではありませんが、買主様が安心して取引を進められるよう、トラブル防止のために行われるケースもあります。

農地転用売却の条件と注意点は

転用許可の基準

農地を宅地へ転用して売却するには、主に「立地基準」と「一般基準」という2つの基準を満たす必要があります。
立地基準では、農地の区分によって転用の可否が判断されます。
優良で大規模な農地ほど転用許可は下りにくい傾向にあり、市街地に近い農地や、すでに市街化されている地域にある農地(第2種農地、第3種農地)ほど許可は得やすいとされています。
農地の区分は、お住まいの市町村の農業委員会で確認できます。

一般基準では、転用目的の妥当性が審査されます。
単なる投機目的や資産保有目的での転用は認められず、申請者の資力や信用、関係権利者の同意、そして転用後の土地で事業を確実に運用できる見込みがあるかどうかが判断されます。

宅地化後の利用制限

農地転用の許可を得た場合でも、許可後に自分で土地に手を加えて宅地化してから売却するという進め方は原則として認められていません。
転用許可申請が承認されたら、速やかに売却手続きを進める必要があります。
もし、許可を得る前に無断で土地の造成などを行い、転用目的以外に使用してしまうと、農地転用許可が取り消される可能性もありますので注意が必要です。

農地転用許可の取消

農地転用の許可は、許可された条件に違反した場合などに取り消されることがあります。
例えば、許可された転用目的とは異なる用途に土地を使用したり、許可なく土地に手を加えたりした場合などが該当します。
また、農業振興地域(農振)に指定されている農地の場合、転用のためには農振地域の指定解除申請が必要となることがあり、それに時間を要するケースもあります。
許可が下りた後も、定められたルールを守って手続きを進めることが重要です。

 

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まとめ

農地をそのまま売却するには、農地法による規制があり、買い手が農家などに限定されるため、売却が難しい場合があります。
しかし、所定の手続きを経て宅地へ転用することで、より多くの買い手にアプローチできるようになり、売却しやすくなります。
転用には、農地の区分や申請目的といった基準を満たす必要があり、許可申請から売買契約、登記、代金精算まで複数のステップを踏みます。
また、許可後の土地利用には制限があるなど、注意すべき点も存在します。
農地転用売却を検討する際は、これらの手順や条件を十分に理解しておくことが重要です。